日記もどきで不定期更新。
Posted by 朱美 - 2010.03.08,Mon
妄想の範囲を出ない域のネタなんですが、妙に妖怪パロがここ最近よく頭に浮かびます。
良く目にするのが佐助が妖怪で、どっちかってーと幸村が人間ってのが多い気がするんですが、それなら逆で妄想してみようってことで幸村が妖怪な妖怪パロを考えてみたり。
多分書いてもちゃんとした文にはならないから、こうやって日記でたまに呟こうかな。
細かいのいっぱい書くのは楽しいです。
良く目にするのが佐助が妖怪で、どっちかってーと幸村が人間ってのが多い気がするんですが、それなら逆で妄想してみようってことで幸村が妖怪な妖怪パロを考えてみたり。
多分書いてもちゃんとした文にはならないから、こうやって日記でたまに呟こうかな。
細かいのいっぱい書くのは楽しいです。
*出会いはやっぱり団子屋さん
「ウソだろおい」
思ったままの言葉がそのまま口から発せられていることに気づかぬまま、佐助はそれを眺めていた。
学校帰りの小さな路地。
そこには老夫婦がひっそりと団子屋を営んでいる。
佐助の通っている学校の生徒には知らぬものはいない程度には繁盛しているが、店の外観や立地などを見ていれば“ひっそりと”という表現は意外としっくりくる。
その日はいつも通り、同じような制服を身に付けた学生数人が店の前で団子を物色している光景が広がっていて。
けれど、たった一つだけ変なところがあったりするわけで。
簡素な店先に集った学生たちに交じって、深い赤の着流しをまとった人影が一つぽつんと佇んでいる。
あれだけ目立つ場所に立っているというのに、誰一人その人影に気づくことはない。まるで見えていないかのようにその部分だけを無視して隣同士の人間が会話をしていたり。もしくは本当にいないかのように、その人影を通って物の受け渡しが行われたり。
「何アレ。団子のお化け?」
周囲の人間に準じて佐助も見えない側でいられたら良かったが、悲しいことに佐助には見えていた。
何度も何度も店側から客へ受け渡される団子を、なんとかして食べようと奮闘する、その人ならざる影が。
見れば見るほど何とも言えない気分になってくるが、ここで声でもかけようものなら佐助が変人扱いである。
ではどうするのが正しいのか。
「………。」
逡巡したのは一瞬。
佐助は短い思考の後に歩を進めると、人のよさそうな笑顔を浮かべる老夫婦へと声をかけた。
「おっちゃん。とりあえずここからここまで一本ずつ頂戴」
「はいはい、良く食べるねぇ若い子は」
好意的に解釈してくれた店主には申し訳ないが、佐助はそこまで甘いものを口にする方ではない。
どうにか反論したいが、店先に未だ数人いた同じ学校の生徒には「団子を大人買いするやつ初めて見たぜ…」といった雰囲気の好奇な視線を向けられている。
もし明日佐助が大の団子好き、何て妙な噂がひろがったらどうしてくれる。
そう思って、包んで貰った団子を受け取りつつ、佐助はその赤い影――雰囲気を除けばまだ人に見えるソレ――をにらみつけて、踵を返した。
目があったのは一瞬。
ソレは驚いたように目を見開いて。
酷く嬉しそうな表情を浮かべて見せた。
「おい…!そこの!!俺が見えているのか!!そこの羨ましいやつ!!おい!!」
しかも音声付で追いかけてくる。
「頼む!もし見えているならその団子を一本…いや、もうちょっとだけ多く分けてくれぬか?!なぁ!」
「………。」
とりあえず佐助は足を速めた。
人気のないところで、「これはあんたのために買ったんだよ」というために。
-------
日記だと文章がテキトーになります。
「ウソだろおい」
思ったままの言葉がそのまま口から発せられていることに気づかぬまま、佐助はそれを眺めていた。
学校帰りの小さな路地。
そこには老夫婦がひっそりと団子屋を営んでいる。
佐助の通っている学校の生徒には知らぬものはいない程度には繁盛しているが、店の外観や立地などを見ていれば“ひっそりと”という表現は意外としっくりくる。
その日はいつも通り、同じような制服を身に付けた学生数人が店の前で団子を物色している光景が広がっていて。
けれど、たった一つだけ変なところがあったりするわけで。
簡素な店先に集った学生たちに交じって、深い赤の着流しをまとった人影が一つぽつんと佇んでいる。
あれだけ目立つ場所に立っているというのに、誰一人その人影に気づくことはない。まるで見えていないかのようにその部分だけを無視して隣同士の人間が会話をしていたり。もしくは本当にいないかのように、その人影を通って物の受け渡しが行われたり。
「何アレ。団子のお化け?」
周囲の人間に準じて佐助も見えない側でいられたら良かったが、悲しいことに佐助には見えていた。
何度も何度も店側から客へ受け渡される団子を、なんとかして食べようと奮闘する、その人ならざる影が。
見れば見るほど何とも言えない気分になってくるが、ここで声でもかけようものなら佐助が変人扱いである。
ではどうするのが正しいのか。
「………。」
逡巡したのは一瞬。
佐助は短い思考の後に歩を進めると、人のよさそうな笑顔を浮かべる老夫婦へと声をかけた。
「おっちゃん。とりあえずここからここまで一本ずつ頂戴」
「はいはい、良く食べるねぇ若い子は」
好意的に解釈してくれた店主には申し訳ないが、佐助はそこまで甘いものを口にする方ではない。
どうにか反論したいが、店先に未だ数人いた同じ学校の生徒には「団子を大人買いするやつ初めて見たぜ…」といった雰囲気の好奇な視線を向けられている。
もし明日佐助が大の団子好き、何て妙な噂がひろがったらどうしてくれる。
そう思って、包んで貰った団子を受け取りつつ、佐助はその赤い影――雰囲気を除けばまだ人に見えるソレ――をにらみつけて、踵を返した。
目があったのは一瞬。
ソレは驚いたように目を見開いて。
酷く嬉しそうな表情を浮かべて見せた。
「おい…!そこの!!俺が見えているのか!!そこの羨ましいやつ!!おい!!」
しかも音声付で追いかけてくる。
「頼む!もし見えているならその団子を一本…いや、もうちょっとだけ多く分けてくれぬか?!なぁ!」
「………。」
とりあえず佐助は足を速めた。
人気のないところで、「これはあんたのために買ったんだよ」というために。
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日記だと文章がテキトーになります。
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